わたしはあなたがたに言います。不正の富で、自分のために友をつくりなさい。そうすれば、富がなくなったとき、彼らがあなたがたを永遠の住まいに迎えてくれます。(ルカ16:9)
聖書中でも難解なみことばの一つです。キリストがこんなことをおっしゃるのかと驚く人も多いことでしょう。ですから、その真意をしっかりと理解することが必要です。まず引っかかるのが「不正の富」ということばです。これは「この世の富」と言い換えればわかりやすいでしょう。この世の富を運用している人はすべて聖書が言うところの罪人ですから、神の目には汚れているものであり、やがて朽ちていく富なのです。それは天に積まれる宝が永遠であることとはっきり対比されます。しかし、こうした汚れた世の富もまた、神の栄光のため、良い働きのために用いるならば神に喜ばれるものなのです。では、世の富で友を作れとはどういうことでしょう?この友もまた「永遠の友」と言えば良いでしょう。永遠の住まいであなたを迎えてくれる友を作るのです。つまり、朽ちていく富だからこそ、今、多くの天の友を作るために生かしなさいということです。天に持っていけないこの世の富に固執せず、賢く有効に用いて天国をあなたの友でいっぱいにしましょう。
(2019年5月26日 週報掲載)