神のことばである聖書
私たちにとって、聖書が「神のことば」として信頼できるものであるかどうかは、とても重要な事です。
聖書が人間の手による書物ならば、その内容は不完全で誤りも多く、信頼性に乏しいと言わざるを得ません。
しかし、もしこの聖書が「神のことば」で、完全な書であると信頼できるならば、私たちはこの聖書をすべての基準として歩んでいくことができるのではないでしょうか。
しかし、もしこの聖書が「神のことば」で、完全な書であると信頼できるならば、私たちはこの聖書をすべての基準として歩んでいくことができるのではないでしょうか。
では、どのようにして聖書が「神のことば」であると言えるのでしょうか。
クリスチャンがそう思い込んでいるだけなら、根拠のない「妄信」であって怪しいですね。
しかし、実に長い歴史の中で世界中で信じられ、重んじられてきたのには理由や明確な根拠があるのです。
1. 内的証拠 聖書自身の証言
まず、聖書が聖書自身のことをどのように紹介しているのでしょうか。例えば以下のようなみことばがあります。
第Ⅱテモテ3章16節
聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練のために有益です。
神の霊感によって書かれたとは、神の霊(あるいは神の息吹)によって生み出されたという意味です。「霊的」とは非物質的なことであり、聖書の霊ということばは「息」とか「魂
」などとも訳せます。
聖書の実際の著者は、時代や身分の異なる約40人もの人々によって記されています。
しかし、矛盾なく一貫性があり、人を絶望から救う非常に有益な書です。
その理由として、聖書は神の霊的働きかけによって誕生した書物なのだと言うのです。
神様は聖書記者たちをロボットのように機械的に操って記させたのではありません。
その人の人格や文体のクセまでも自由に生かしながら、それでいて間違いなく記させたということです。 以下の聖書のみことばも同様で、聖書の預言のことばの一切が人間由来ではなく、神の聖霊に導かれた者たちが著したことを記しています。
第Ⅱペテロ1章21節
預言は、決して人間の意志によってもたらされたものではなく、聖霊に動かされた人たちが神から受けて語ったものです。
私たちは聖書の霊感については「言語十全有機霊感説」を支持しています。
・「十全霊感」とは、部分的にではなく聖書全体が霊感されているという主張です。
・「有機霊感」とは、神が機械的に人を操ったのではなく、その人の個性を有機的に用いながら、みこころを正しく記させたということです。
2. 外的証拠 聖書外の根拠
聖書が神の霊感によって書かれた「神のことば」であることを裏付ける外部証拠にはいくつものことがあります。
(1)聖書に関する驚くべき事実・・・
4つの聖書の「最も」
① 聖書は最も多くの人に読まれている書物
聖書の発行部数はハンパじゃありません!
圧倒的にギネス記録を更新中です!ダントツ過ぎて対抗馬はありません。
ハリーポッターシリーズ全巻を合わせた発行部数よりも、ワンピースを全巻合わせた発行部数よりもはるかにずっと多くケタが違います。
※人類史上の最大のベストセラー、過去数千年にわたって読み継がれてきた世界的なベストセラーは聖書である。1815年 - 1998年の間だけで推定約3880億冊発行されている。2000年の1年間だけでも世界中の聖書協会によって約6億3300万冊が発行された(国際聖書協会の発表)
参考:ウィキペディア「ベストセラー」より
印刷機がはじめて発明されたとき、最初に印刷されたのが聖書です。
日本でも隠れたベストセラーとして新聞で紹介。(日本では年300万部ほど)
② 聖書は最も多くの言語に翻訳されている書物
聖書は3400以上の言語に翻訳されています(分冊等も含む)。
私たちは100の言語さえ挙げることができるでしょうか?
それだけ世界中で読まれている書物だと言えます。
現在も多くの言語への翻訳作業が継続して進められています。
③ 聖書は最も多くの迫害を受けてきた書物
聖書はまた、最も多くの迫害を受けてきた書物です。影響力があるからこそ、迫害する者・反発する者も多いのです。ローマ皇帝ディオクレティアヌスは、聖書を残らず燃やすよう命令を出しました。彼はすべての聖書を燃やしたことを確信し、記念碑やメダルを作ったそうです。しかし、それでもなお聖書は生き残っていました。
この事実こそ、人には滅ぼせない「奇跡の書」であるあかしです。
ドイツの歴史学者ウェルネス・ケラーは、聖書の記述が歴史的に正しくないと批判し、徹底的に調べ研究しました。その結果彼が気づいたことは、調べれば調べるほどに聖書が歴史的にも正しく価値ある書物だということです。
それで彼は「やっぱり聖書は正しかった」というタイトルの本を発表したほどです。日本語にも訳され「歴史としての聖書」という題で発行されました。
④ 聖書は最も多くの影響を与えてきた書物
世界の科学、文学、美術、音楽、思想、道徳、法律・・・。
ありとあらゆる分野に聖書の存在があることは、日本でさえはっきりとわかります。
絵画を勉強すれば、必ず聖書を題材にした絵に出会います。西洋絵画はキリスト教抜きには決して語れないでしょう。音楽も同様です。クラシックはキリスト教と共に発展してきたと言えるでしょう。建築も同様です。教会、聖堂建築は世界の観光名所となっています。
ミレー「落穂ひろい」
その他にも男女平等の思想、子どもの人権、映画、小説、漫画の題材、モチーフ。
クリスマス、イースターといった祝祭
コミュニティは、教会の「交わり(コミュニオン)」から
多くの格言、ことわざ
(2)聖書の統一性
聖書はどれぐらいの年月をかけて書かれたのでしょうか。
1500~1600年間です。
しかも、約40人もの人々によって書かれました。
日本で考えても、大和、奈良時代の人々から書き始め、現代に至るまで、総勢40人が書いたとしても、一貫性があるとは思えません。
しかし、聖書は驚くほどの統一性、一貫性があるのです。
この40人は、時代も、地域も、職業も、身分も違う人々です。ある人は王様、ある人は学者、そして医者、漁師、税金取り、羊飼いまでいます。それだけ身分も時代も、地域も違った人々によって書かれているのに、イエス・キリストによる救いというテーマが矛盾なく貫かれているのは、驚くべきことです。聖書が神のことばである証拠の一つと言えます。
(3)聖書の預言の成就
旧約聖書には、数多くの未来に関する預言があります。その中心的なものは、イエス・キリストについての預言です。キリストが生まれる数百年も前から、その預言がなされましたが、歴史的にもことごとく成就していることがわかります。
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