子どもたちの孤独の問題
世界で最も恐ろしい病は何でしょうか?
ガンでしょうか。
コロナウイルスによる肺炎でしょうか。
ある人の答えは 「孤独」 です。
ある人とは、マザー・テレサです。
彼女は言いました。「世界で一番恐ろしい病は孤独である」と。
この世界を造られた神様ご自身も、孤独にならないようにと願っています。
創世記 2:18 また、神である主は言われた。「人がひとりでいるのは良くない。わたしは人のために、ふさわしい助け手を造ろう。」
伝道者の書4:10 どちらかが倒れるときには、一人がその仲間を起こす。倒れても起こしてくれる者のいないひとりぼっちの人はかわいそうだ。
孤独ほど人を弱らせるものはありません。
苦しい時でも理解してくれ、支えてくれる友や家族がいるならば乗り越えることができるものです。しかし、順調な日々でも友がいない孤独、理解者のいない孤独は深刻です。
1. 二種類の孤独(物理的/精神的)
孤独には物理的孤独、精神的孤独があると言えます。
物理的とは文字通り家族がいないとか友人がいないという意味での孤独です。
精神的とは家族や友人がいても、理解や受容がされていないという意味での孤独。集団の中にいるがゆえに感じる孤独とも言えるでしょう。
コロナ下では、実にこの両方が起こっている可能性があります。子どもたちが置かれている環境はまさに、二つの孤独が重なっていると言えます。
現在は、友人たちと一緒に過ごすことが難しい状況があります。
児童期、思春期の場合は友人関係の占めるウェイトが非常に大きくなるのですが、今は学校にも行けない状況の子たちもいれば、学校には行けているが交流があまりできない子どもたちがいます。
勉強だけはどうにか遅れないようにとカリキュラムがビッシリ詰められ・・・
一方で遊びの時間、様々な行事・イベントはお蔵入りし・・・
楽しいはずの給食の時間も、隣の人としゃべらずに静かに食べる。
休み時間もできるだけ自分の席で静かに過ごす・・・
登下校も基本ひとりで・・・
部活もない。サークルもない。
なんと子どもたちが置かれている環境は、人と親しくなることが難しい状況になっています。確かにオンラインでつながっている子もあり、その良さもあります。でも、オンラインは実際に会っていることの代わりを果たすことまではできません。
心配なのは、そこでの「見えない孤独」です。
家族とはいっしょにいる。オンラインでの交流がある程度ある。
けれど、心は孤独。
「孤独は人の心を破滅に向かわせ、交わりは人を生かす」
2.お母さんも、子どもも孤独にならないように!
孤独はひっそりと忍び寄っています。
自覚症状なきサイレントキラーな面があると言えます。
子どもたちは自分から孤独だなんて言わないことも多く、また自覚していないけれど、イライラしたり、満たされない思いで過ごしていることがあるものです。
そこは親が気づいて、その孤独の声に聞いてあげることが必要です。
今は他の人と触れ合う機会が極端に減っていますので、ぜひ親子で意識的に語り合ったり、一緒に遊んだり、スキンシップを大事にしていきましょう。
特に、同じ建物にいると「一緒に過ごしている」と勘違いしやすいので、注意が必要です。それぞれがバラバラのことをしているならば精神的孤独を感じているはずです。
こういう時に、教会等で持てる「つながり」はとても重要だと思います。
現在は 「Stay Home」 が正しいこと、良いことになっている分、堂々と人がひとりきりになりやすくなっています。配慮しながら、気を付けながら、人と交流を持ち、関われるようにすることは大切なことではないでしょうか。
マタ 18:19 まことに、もう一度あなたがたに言います。あなたがたのうちの二人が、どんなことでも地上で心を一つにして祈るなら、天におられるわたしの父はそれをかなえてくださいます。
マタ 18:20 二人か三人がわたしの名において集まっているところには、わたしもその中にいるのです。」
多く集まらなくていい。でも1人になりすぎない。
2~3人でいいので交わりを保ち、励まし合えるといいですね。
イエス様は弟子たちを一人ぼっちにはしませんでした。静かに一人で祈りのうちに過ごす時間は大事としながらも、交わりを持ち続け、派遣するときにも二人一組で派遣しました。
日本の子どもたちは特に、世界的に見ても孤独だと感じている子が多いそうです。
全体の約30%の子が孤独を感じていると、ユニセフの調査で明らかになっています。
「孤独は人の心を破滅に向かわせ、交わりは人を生かす」
ぜひ、このことを心に留めましょう。
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