ウガンダの赤ちゃんは基本的にオムツをしないそうです。
それなのに排泄物であちこちを汚すということがあまりないと言う。
なぜでしょうか? お母さんが赤ちゃんのサインを読み取って、トイレでさせてあげるからだそうです。ウガンダだけでなくオムツをさせない国、民族は結構あるとのこと。
西洋の学者さんが「なぜわかるのか?」と尋ねると、「逆になぜ、あなたがたは分からないのか」と質問を返されたと言います(『子どものサインが読めますか』汐見稔幸著より)。
先進国では、忙しさと便利さによって、母親が子の求めを読み取る力を失っているのかも知れません。
赤ちゃんの頃はまだ分かりやすいので、日本人のお母さんでも同じ環境ならば、できるようになるとも思います。
ただ・・・少し考えさせられるのではないでしょうか。
親の子に対する「心の読解力」の不足 という課題についてです。
大人(親)たちは、子どもたちが発しているサインを読み取っているでしょうか?
もしかしたら、子どもたちの方が親の心を読むのが得意かも知れません。
子どもは難しい言葉の意味を理解する力が足りない分、親の目、口元、表情、声色、言葉の語尾、語気、そうしたもので親の心を読み取ることでコミュニケーションを補っているからです。
特に、親の「機嫌を読み取る力」には長けていますよね。
実際、コミュニケーションのうち、言語のみで伝えられているのは10%未満と言われます。残りの90%は言語外のコミュニケーションです。
実際子どもたちは、親の目、口元、表情、動作、声色、語気などによって親の心境を読み取っていることが実に多くあります。犬でさえ、怒られているかどうかは言葉の意味にではなく、声のトーンや表情などの雰囲気によって理解しているのです。
子は成長と共に社会性を身に着け、親の顔色をうかがいながら言わないことも増えてきます。本音を親にぶつけようものなら、逆上されたり否定されたりすることを学ぶと次第に話さなくなるのです。
ですから、子どもたちとの良いコミュニケーションのために、彼らの「サイン」をよく見るようにしましょう。子どもたちの心の動きにしっかりと目を注いでみましょう。
聖書にもこういうことばがあります。
神様は人間の心、魂の深みまで見通され、言葉にならない叫びまでも読み取ってくださいます。私たちはしばしば表面的なものしか見ておらず、お互いの必要に寄り添うことがなかなかできないのです。
1. 子に対する健全な関心を持つこと
<<不健全な関心の持ち方>>
①過保護:子どもが自分の予測を超える生き方をすることが不安。自分が不安にならないように、必要以上に自分の保護下に置いてしまう。 結果として、「子どもがどうしたいのか」「どう感じているのか」に対しては、関心が薄れてしまう。
②放任主義:親自身が自分のこと(仕事や介護、自分の目の前の問題)で忙しいので、子どもに何でも任せすぎている。関心を払わないので様々なサインを見逃してしまう。自分の時間を取られる、自分の心が乱されることがイヤ。
「健全な関心」とは、その子が大切にしていることは何か、最近好んでいるものは何か、何をされるとイヤなのか、どんな不安を抱えているのか、そうしたその子の本音の叫びに対する関心です。そこからズレると、親が知りたいこと、親が望むことばかりを聞き出すことに必死になってしまい、結果お互いの心が離れていきます。
2. 「サイン」を知ること
・表情、目の輝き ⇒ 目が輝く瞬間を見逃さない!
・不眠・食欲低下 ⇒ 強い不安や緊張。うつ的な状態の可能性。
・体に力が入っている ⇒ ストレスや恐怖に支配されている可能性。
体が強張っていて硬い。
・自己主張、自慢話が多い ⇒ 認めて欲しい
・否定的なことばが増えてきた ⇒ 自信喪失、自尊心の低下の可能性。
神様に祈りながら、子どもたちの本当の必要に気づかせていただきましょう。
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