*** 11/17(火) ママ’sカフェ ***
クラーク博士の名言「少年よ、大志を抱け」は有名です。今でもこの方の名前の付いた学校がいくつもあります。しかし、クラーク博士の実際の意図は「Boys
be ambitious in Christ」であったと言われています。私も少し文献を拝見したことがありますが、文脈的にもキリストにあって大きな志を持って生きて欲しいということがあったと見受けられます。
若い世代に対する熱い使命感を持っていたクラークさんだからこそ、子どもたちが大きな志を抱いて生きていくことが、彼らの成長と人生においてどれだけ重要かを知っていたのだと思います。
大きな目標や目的のある人生は本当に力強く子どもたちをイキイキと歩ませてくれます。
しかし、何のために生きるのか。何のために勉強するのか。それらがわからずに力を持て余し、迷って苦しんでいる子も多くいるのです。
そこで例話で少し考えてみましょう。
例話)「3人のレンガ職人」
ある人が大きな建造物を建てている現場に様子を見に行きました。そこで3人のレンガ職人に同じ質問をしてみたのです。「いったい、ここで何をしているのか」という質問です。
1人目はこの質問にこう答えました。「レンガを積んでいるのだ」。
その人はなんでこんなしんどい仕事をしなきゃいけないのかと暗い顔でした。
しばらく行き、2人目の人にも尋ねました。すると彼は「収入のためにやっているのだ。家族を養うためだ。大変だが仕方がない。」と答えました。
さらに進み3人目です。彼はこう答えました「歴史に残る偉大な大聖堂を造っているのだ。大変だって?いや、ここで多くの人が祝福を受け、希望を持てるようになる。こんなに名誉な仕事はないよ!」と答えました。
3人とも全く同じレンガの仕事をしています。
ですが、目的意識によって3人のモチベーションはまるで違うことに気づきます。
私たちの「人生」についても同じようなことが言えるのではないでしょうか。
「何のために生きているのか??」と聞かれて、「命があるから仕方なく生きている」という人もいれば「自分は人の幸せのために生かされている。使命がある!だから、こんなところでまだ死ねない!まだまだ頑張るよ!」という人もいるのです。
子育てを考える時に、ぜひ子どもたちが「自分なりの人生の目標」を持てるようにと願います。
特に若い子はエネルギーを持て余しています。何に向かって、何のために頑張ればいいのか?どこに向かえばいいのか?知りたいのです。知らないと苦しいのです。
でも、苦しいこと大変な事でも、使命感、目的があると私たちは頑張れる。
勉強は何のためにするの?
学校は何のために行くの?
なぜ働かないといけないの?
なぜ、嫌なこともしないといけないの?
これらに対する答えが私たちの中にあるでしょうか?
大人がわからないなら、子どもはもっとわかりません。私たち自身がそれをしっかりと発見し、伝えられるようにしたいのです。
教会の交わりが世間的にも評価されているのはココにヒントがあります。ただ仲良しが集まるだけのものではなく、目的主導型の交わりだからです。
神の栄光を現すことや、神の愛を世界に伝えるためにみんなが協力しているのです。
最初は自分が苦しくて、悩んでいて、困っていて・・・あるいは孤独で・・・など、色々な理由で教会に来られます。でも、神と出会い、その愛に触れていく中で変えられていき、希望と喜びを持てるようになり、今度は自分も誰かのために役に立ちたいと思う者となっていきます。
愛を受け、受ける者から与える者へと、同じ目的に向かって労する仲間になっていきます。
それは苦しみをともにする交わり、喜びをともにする交わりです。
ともに涙する交わりです。
そこに一致が生まれ、熱いモチベーションが生まれ、居場所が生まれます。
とはいえ、実は教会も弱る時があります。
どういう時でしょうか?
よくあるのは・・・宣教の使命を見失い、内側ばかりを見つめようとする時です。
使命を忘れ、お互いを見つめ合い過ぎると小さな問題や互いの違いばかりに意識がいき、内部で混乱していくということがあります。
そういう意味で教会は常に内向きではなく、外向きであるようにと言われます。
本当に大きな大事な使命の前には、小さな違いはあまり問題ではなくなるからです。
大きな大切なこと、本質的な部分で一致し、小さな部分では争わないのです。
家族でもまた、何か共有できる大きな目的があると一致が生まれます。
『フリーター家を買う』というドラマがありました。家族がバラバラでうまくいかない状況があり、お母さんが心の病になってしまいます。しかし、お母さんを皆で支えよう、新しい家を買い引越そう!という目的を家族が共有していく中で、もう一度家族が再生していきます。そして、そのプロセスにおいて、働くということの意味を分かっていなかった主人公も成長していく内容です。
家族が大きな使命や目的を共有すると絆が深まっていきます。
では、どうしたら子どもたちに目的ある人生を提供できるのか?
ぜひ神様に尋ね求めましょう!
神様はすべてのものを目的をもって造られました。人が生きる目的を見失っているのは、この造り主を見ていないからです。ここに戻れば、自分が何のために造られ、生かされているのかが見えてきます。人は神の愛を受け、互いに愛し合い、幸せになるため、そうして神の栄光を現すために造られ生かされています。
ですから自分のことしか考えない自己中心に生きれば、生きる意味も目的もわからなくなるのは当然です。そもそもの意図に沿っていないので心が満たされないのです。
ピリピ2:13 神はみこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせてくださる方です。
神様はここにあるように「志」さえも立てさせてくださる方です。
この方に聞きましょう。どう生きたらいいのか。どこに向かうのかを。
ある企業の社長が共通のバイブルを持つことにしたそうです。それは「キングダム」という漫画で、中国の初代統一王朝の「秦」を舞台にした漫画です。どうしたら人から信頼されるのか?どうしたら強い組織が作れるのか? また、大きなビジョンを持つことや目的意識共有の意義など、それを皆で読むことで「共通のフィロソフィ」を持てると考えたそうです。そしてその効果として、ことばで説明する以上に、場面を紹介することで皆が同じ意識で共感し、会社としてまとまり強くなれると実感されているようでした。
これをTVで観ながら、これは教会がやっていることでもあると改めて思いました。
まさに共通のバイブル(聖書)があり、目的意識が共有されています。ぜひ大きな志を子どもたちが持てるように。また、家族、親子としても大切な目的、目標を共有できるといいですね。
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