*** 9/22(水)祈祷会 説教概略 ***
Ⅱテサロニケ3章6-13節「たゆまず良い働きを」
私たちは弱いもので、大変な方向に自ら向かうことはよほどの覚悟が必要ですが、楽な方向には誰にも言われなくても、自然と足が向いてしまいます。聖書を通して怠惰の問題についても語られ、与えられていることに忠実に向き合うことを励ましていただけることは、実は幸いなことだと思います。弱いからこそ、しっかりやりなさいとのことばが助けになるという一面も尊重されるべきではないでしょうか。
しかし、それが聖書に由来していることばだという事を知ったのは、実は割と最近のことです。今日のみことば、10節がその由来であるとされています。ただし、私たちはこのことばが、どのような文脈の中で語られ、何を伝えようとしていたのかを祈りのうちに正しく教えられて行きたいと思います。
1. 怠慢&お節介焼き
今日のみことばを味わっていると、当時のテサロニケの教会には、仕事ができるにも関わらず何の仕事もせず、口出しばかりをしてお節介を焼いて、困らせている人がいたとわかります。
もちろん、ここで語られていることは、病気であったり、体が弱かったりでお仕事ができない人の話ではありません。6,7,11節と3回ほど「怠惰」ということばが登場していますように、「できるのに、怠けていてしない」、そういう人の話なのだと分かります。
そして、6節にあるように、怠惰な歩みをしてパウロたちから受け継いだ教えに従わないことが問題となっていたのです。その教えについて、パウロたちはことばだけでなく、自分たちの生活の姿、姿勢をもって模範を示して来たと7節以降で語ります。
Ⅱテサロニケ3章7節以降
どのように私たちを見習うべきか、あなたがた自身が知っているのです。・・・
私たち誰もが、忠実さや勤勉さを脇において、教会や他の人の問題ばかりを指摘し、言わば「上から目線」のような歩みをしてしまう誘惑があるように思います。
2. 怠慢がもたらすもの
ですから、パウロはこの点を注意しているのです。10節にパウロのこうした指導があります。
Ⅱテサロニケ3章10節
あなたがたのところにいたとき、働きたくない者は食べるな、と私たちは命じました。
Ⅱテサロニケ3章11節
ところが、あなたがたの中には、怠惰な歩みをしている人たち、何も仕事をせずにおせっかいばかり焼いている人たちがいると聞いています。
「やらないのに口ばかり」というのが最も説得力がなく、人がついて来ないパターンです。しかし、主に信頼して日々精一杯労している人は、たとえことば数が少なかったとしても、人の心に届くことばを語ることができるのではないでしょうか。
3. たゆまず良い働きをさせていただこう
決して無理をして自分を滅ぼすほど働きましょうという意味ではありません。自分を大切にし、余暇もしっかり満喫すべきです。しかし、12節にあるように、「落ち着いて仕事をし、自分で得たパンを食べる」という神が造られた労働と報酬の仕組みも尊重すべきです。
なぜなら、そこに労働の恵みが主によって与えられていますし、それを通して神様への感謝も生まれるからです。また、そうした労苦を経験することで、他の人の働きへの尊敬が生まれ、そのような人々に福音を伝えることができるようになるからです。
Ⅱテサロニケ3章13節
兄弟たち、あなたがたは、たゆまず良い働きをしなさい。