東村山福音自由教会 ✞ Sunrise Chapel: 第一ヨハネ2章12-14節「召された立場にふさわしく」
主が人の子らを、意味もなく、苦しめ悩ませることはない。(哀歌3:33)

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2023/06/13

第一ヨハネ2章12-14節「召された立場にふさわしく」

 *** 6/11(日)主日礼拝 説教概略 ***

第一ヨハネ2章12-14節「召された立場にふさわしく」

 ある地方の番組で、岐阜県のTシャツプリント会社の特集を視聴しました。とても個性的な社長さんで、就任してから「異次元の働き方改革」をなさったということでした。そして、10年経たないうちに従業員10倍、業績はなんと20倍になったのです。

 とにかく徹底して、従業員第一主義で、働きやすい環境作り。驚いたのは、何時に出社してもいい。何時に帰ってもいい。当日の急な休みもOK。残業も基本なし。働く意欲さえあれば、年齢は一切関係なく採用。近くでゲートボールをしていた78歳のおじいさんが、元気でやる気があったから即採用となった。86歳の方も働いている。
 2年前からは、社内に駄菓子屋をオープンしたので、従業員のお子さんたちも、職場に帰って来る。従業員も安心して働けると言います。

 そこで働く者たちが「辞めたい辞めたい」と思うような職場からは、いいものが生まれないという信念だそうです。むしろ、ここで働きたいと思って人が集まって来るので、いいものが生まれてくるのでしょう。それを見ながら、考えさせられました。

教会はどうだろうか?

この職場のように、神の国のために労したい!皆がそう思えているだろうか。そこにいる者たちが本当に楽しく、イキイキと過ごせるものでありたいと願います。強制や義務感ではなく、救われた喜びと賛美にあふれ、その恵みに心動かされて、仲間たちと楽しみながら神の国の働きに参与したいのです。ともに泣き、ともに喜ぶ。そうしたら、周囲の人々もぜひ仲間になりたいと思えてくるでしょう。

クリスチャンが喜んで交わり仕えていること。これこそ、福音が広がっていく近道であるように思います。教会こそ!その道を示してくれるのが神のみことばです。

日本人は特に、セルフイメージが低い人が多い。コンプレックスを抱え、人の評価の奴隷。そのままの自分を好きになれない。自分を否定する声が自分の内から外から聞こえる。

でも、それはこの世が「罪の世」だからです。世が罪によって歪み、あなたという尊い存在を受け入れず、傷つけてしまっている現実が確かにあるのです。自分を責めることから解放されたいのです。キリストによって召された立場を改めて知ってください。

本日はみことばから、今、召され、置かれている立場を確認し、輝きをもって生きられる道を教えられていきます。


 
 今日のところは、大きく分けると3種類の「呼びかけ」が使われています。「子どもたち」、「父たち」、「若者たち」です。それは年齢や世代で分けているのではなさそうです。そうではなく、信仰の成熟度に応じて語っているということでしょう。ただいずれもクリスチャンの立場です。

1.子どもたち、幼子たちに対して 

まず、12節で「子どもたち」、そして14節では「幼子たち」という呼びかけをしています。これはどちらも、信じて間もないクリスチャン、信仰における幼児・子どもと思える人たちでしょう。

あなたがたは、すでに「イエスの名によって罪が赦された」。だから、私はこれを書いていると言います。14節では、少し内容が変わり、御父を知るようになったからだともあります。つまり、信じたばかりの幼いクリスチャンに向かって、「あなたがたは今や、イエスの名によって罪が赦され、神を父なる神として知る『神の子』とされたのだ」と伝えているのです。

12節にある「罪」ということばは複数形です。一つの罪という話ではなく、罪と呼ばれるものをことごとく赦してくださる十字架の恵みです。何と嬉しいことでしょう。何と素晴らしい立場でしょう。過去の罪だけでなく、これから犯してしまう罪についてさえ、既に赦しの保証があるのです。無罪判決を永遠に渡って受けた私たちなので、聖なる神様と、親しくともに歩める者となったのです。父なる神と和解させていただいたのです。

それどころか、天地万物を造られた創造主は、14節にあるようにあなたにとって「御父」と呼べる交わりを回復してくださったのです。宇宙の隅々までを創造なさった方があなたの「天のお父さん」です。こんなに誇らしく心強いことはないでしょう!!

あなたがキリストにあるならば、すべての罪を赦されました。誰が何と言おうと神の子なのです!

私も10代の頃は、本当に自信がなく、自分を受け入れられずに悩んでいました。クラブ活動で、学校で、職場で・・・人の意見の奴隷でした。そうして自分を責め、自分をとても嫌い、自己嫌悪と劣等感のかたまり。結果として、他人を憎み妬む自分もいて、それがますます自分を貶めてしまうのです。

そのような時、イエス様を知りました。私のために神の子がいのちをささげてくださった。義のなる右の手で全力で守ると言ってくださる主のご愛を知りました。主は私の罪すべて赦し、もう決して罪に定めないと言われました。私たちはもう、この世の罪に満ちた人間的な価値観になど生きていないのです。神に召された者として胸を張りましょう。


2.父たちに対して

2番目の呼びかけは、13節前半と14節の中頃で「父たち」という呼びかけがありますね。このグループは信仰者として成熟期に入っている人を指していると言えます。彼らにヨハネが書いている、そして書いて来たのは、「初めからおられる方を、あなたがたが知るようになったからだ」と言います。

「初めからおられる方」とはイエス・キリストだと私は理解しています。なぜなら、ヨハネの著書では、イエス様のことを「初めからおられる」という表現で紹介する傾向があるからです。ヨハネの福音書1章では「初めにことばがあった」と書き出され、それがイエス様を指していました。この手紙においても、11節を見ていただくとこうあります。「初めからあったもの」、そして1節最後では「すなわち、いのちのことばについて」と語ります。2節では、「このいのちが現れ、御父とともにあり」と説明していますよね。「初めからあったいのちのことば」が「御父とともにある方」だと言うのです。ですから、ここでも「初めからおられる方」とは、イエス様だと考えるのが自然でしょう。

父たちよ、あなたがたは、イエス・キリストを「知るようになった」のだと語られているのです。「知るようになった」のところは、「完了自制」で語られています。それは、過去のある時点にキリストを知る者となった。そして今に至るまでこの方を知り続けて来たという意味です。つまり、信じて終わりではなく、キリストを知り続ける歩みを継続してきて今日に至っている。

当然ながら、キリストを知り続けるほどに、キリストに似る者とされているのです。

それが成熟した信仰者の証しなのですよね。皆さんも、数十年前よりも、数年前よりも、今!確かにキリストをより親しく知る者とされているのです!!それを誇りに思ってください。同じことを10年、20年と続けられたら相当すごいことですよ。3日坊主なんてことばがあるぐらいですから、キリストを知り続ける信仰生活を510年、それ以上と続けているとしたら、それだけで勲章ものです。キリストに似せられつつあるあなたがたなのだから、私は確信と期待をもって、この手紙を書いているのだとヨハネは言うのです。

だから、この世の声に流されたり、偽りの声に惑わされたりしないでください。あなたがたはすでに光の中にいる。大丈夫なのだと期待しつつ語るのです。


3.若者たちに対して 

そして第三に、13節後半と14節の最後に登場する「若者たち」と呼ばれる人々です。「若者たち」とは、今、最も活動している働き盛りの信仰者でしょう。イエス様を信じたばかりの赤ちゃんクリスチャンを過ぎて、ようやく大人のクリスチャンになってきた。教会で様々な奉仕もするようになり、伝道する者となっていることでしょう。

ただ、働き盛りの時は、戦いも多くあるものです。神の働きに積極的に参与する時には、様々な悪しき妨げ、誘惑も増えるものです。

しかし、恐れるに足りないとヨハネは言うのです。あなたがたはもう「強いのだ」と14節で語っています。さらに「あなたがたが悪い者に打ち勝ったからです」と励ましています。

聖書では、神様と悪魔とは対立する対等な存在ではありません。悪魔も所詮は被造物の一つに過ぎません。その悪意さえ、神のご支配の中で益に変えられて行きます。創世記50章、晩年のヨセフのことばはこうでした。「あなたがたは私に悪を謀りましたが、神はそれを良いことのための計らいとしてくださいました」と。さらに、打ち勝つということばもやはり「完了形」です。すでに「打ち勝っている」し、今もその勝利は変わらないのです。

ずっとあらゆる悪に対して勝利者の立ち位置にいるのが、キリスト者なのです。もちろん、誘惑に負けて罪を犯すこともあります。傷つけられることもあります。でも、すでに罪への赦しがあります。罪の結果である滅びに行くことは決してありませんし、罪悪感の奴隷になる必要もない立場を継続していただいているのです。自分に対するあらゆる悪を、益に変えてくださる神の力が味方なのです。

 あなたは何者でしょう。召された立ち場をしっかりと知り、そこに堅く立ちましょう。この恵みを毎日見つめ続けてください。私は劣等感の中、傷ついたセルフイメージの中で、自分を見る鏡を変えました。この世の価値観という鏡で見るのをやめました。神のみことばという正しい鏡で毎日繰り返し自分を見直すように決心しました。そこに御霊が働かれ、セルフイメージは根底から作り直していただけました。

 この恵みの立場を取り去ることのできるものが何かあるでしょうか。何もありません!! キリストにあって健全な自信を持ち、胸を張って、堂々と歩みましょう。あなたは神に選ばれた者です。罪赦され父なる神を知った者。キリストの友、圧倒的な勝利者とされたのです。正しいみことばの鏡で毎日あなたを見直してください。



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