1節 ですから、私の子よ、キリスト・イエスにある恵みによって強くなりなさい。
経験豊富なパウロが、まだ若いテモテに対して励ましている手紙です。テモテは何歳ぐらいだったのでしょうね。20~30代あたりでしょう。そして彼の経験の足りなさ、弱さもパウロは知っていました。手紙全体を読んでいくと、テモテは、気が弱く、臆病なところがあり、体も弱かった・・・そういう人物である事が見えてきます。
恵みから外れた自分中心の歩み 自己中心・律法主義 |
キリストの恵みの中での歩み 神中心・福音中心 |
<日常生活> 勉強や仕事、趣味や夢の達成を最優先し、時間に余裕がないと家族や教会、みことばの学びをすることができない。 |
<日常生活> 神を第一とすることが喜びであり、家族を愛することや、教会、みことばを大事にするので、霊肉ともに充実する。 |
<祈り> 多くの場合、祈るより先に自分の判断で行動をしてしまっている。 |
<祈り> 小さなことであっても、主である神に助けや導きを祈り求めている。 |
<他者との関係> 他人が自分の願う通りに行動してくれていないとイラ立ち、不安になる。人を自分の思いへと誘導しようとしてしまう。 |
<他者との関係> 自分の願いではなく、神のみこころは何かを考え、人々を主のもとに導くことをひたすら願い行動する。 |
<結果について> 上手くいくと自分の手柄にし、失敗すると自分を責め、神に不平を言う。すべての責任を自分で負おうとし、疲れてしまう。 |
<結果について> すべてのことにおいて神に主権があることを謙虚に認め、神にすべての栄光をお返し、結果も神にゆだねているので安心。 |
<試練の時に> 困難が起こると弱気になり、思い通りにならないと落ち込み、否定的になってしまう。 |
<試練の時に> 困難があっても、想定外のことが起こっても、より良い主のご計画があることを信じて期待し、主の御手にゆだねている。 |
具体的には、キリスト中心に生きるなら、無限に力が与えられるということです。キリストが満ちている教会の交わりの中に居続けること。クリスチャンの交わりの中にとどまり続けること。その中に恵みが満ちており、この恵みによってこそ私たちは真の力を、強さをいただけるのです。この恵みは、漠然としたものではなく、私たちの心も体も魂までも強くしてくださる「神の力」です。
ひとりひとり、この一年を振り返ってみましょう。ある部分ではきっとキリストの恵み中で強められて、自分が思う以上に豊かなものを主が成し遂げてくださったのではないでしょうか。その恵みをしっかりと覚え、思い起こしたいのです。
一方で、この表の左側のように、その恵みから外れて自分中心に歩んでしまったことはないでしょうか。それによって、弱い、疲れ果て、心身ともにバランスを崩すということもあったかも知れません。
「恵みによって強くなりなさい」と語られています。恵みなしには、私たちは本当の意味で強くなることはできません。新しい年も、いつでも「主の恵みに強められていくため」に、自分の歩みを顧みてみましょう。しっかりと恵みを覚えて感謝しましょう。そして、新年は、昨年以上にキリストの恵みの中で、福音に生きていきましょう。